新年度のスタート
一日の寒暖の差が大きいこの頃ですが、皆様お元気でお過ごしでしょうか。
4月から新年度がスタートし、各地で恒例行事である入社式・入学式が行われました。
そんな光景を目にし、思わず我が事が思い返されますが、昨年10月の本稿「小河原建設十大ニュース」でもご紹介しましたように、弊社にも初々しい仲間が3名加わり、フレッシュな風が吹いています。
さて、この4月から私たちの暮らしや実務にも関わりのある、新たな制度や取り組みが始まっています。
ご存知の方も多いと思いますが、まずは、使い捨てプラスチックの排出量を減らすための、「プラスチック資源循環促進法」が施行されました。
これまで無料であったコンビニのスプーンやフォーク、ホテルの髭剃りやくしなどが有料化されます。
また、成年年齢が20才から18才に引き下げられ、18才、19才であっても親の承諾なしに、一人で諸々の契約が結べるようになりました。先行して行われた選挙権の付与もあり、名実共に成人と見なされ、大人の仲間入りです。
弊社の属する住宅・不動産業界に於いては、デジタル化への対応として宅建業法が改正され、契約書や重要事項説明書などの書面の電子化が解禁となりました。これにより売買や賃貸などの不動産取引の一気通貫でのオンライン化が実現し、関係者がわざわざ顔を合わせなくとも取引成立です。
マンションの管理に関しても「改正マンション管理適正化法」により「マンション管理計画認定制度」というものが創設され、現在の中古マンションの二つの大きな課題である、「建物の老い」と「入居者の老い」による建物管理機能の不全、その先にある建物のスラム化を防ぐ方策となることが期待されています。
付け加えるに、長引くコロナ禍に加え、戦乱の発生などもあり、今月から様々な建材や資材、住宅設備機器などが値上がりしています。
また、5月から予定されている電気料金の値上げや10月からは昨今の頻発する自然災害の激甚化により、火災保険も平均して約1割強の値上げが予定されています。
新しい制度の創設や諸々の品の値上げで幕を開けた新年度ですが、他にも長引くコロナ禍や戦禍の影響、そして人材採用難にデジタル化への対応と、難しい課題や問題が山積しています。
いつの時代も問題多きが世の常でもあります。
弊社も気持ちを新たにするべくホームページを刷新しました。
弊社の特徴を見やすく、わかりやすく訴求し、スタッフ紹介なども最新のものにしています。お時間のある時にでもご覧頂ければ幸いです。
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木造建築の普及 -後編
春の気配が感じられ、桜の開花が待ち望まれますが、暖かくなる気候とは裏腹に、世界情勢は混乱の度を増しています。
平穏な世の中のありがたみを感じるこの頃ですが、皆様お元気のことと拝察いたします。
さて、今号の本欄では先月号に続き、「木造建築の普及」の後編をお届けします。
木は燃えるという特性故に、長らく木造といえば住宅かアパート位であったのが前編でも記しましたように、2000年の建築基準法改正により、上記以外の建物にも木造化の道が開け、以来、直近の事例を見ても、
・昨秋、札幌で11階建の木造ハイブリッドホテル(注)参照)がオープン
・横浜では11階建ての純木造事務所ビルが来月完成
・仙台で10階建ての木造ハイブリッド事務所ビルの計画
・千葉では地元のTハウジングさんが15階建ての複合ビルを今年着工予定
・大手ビルダーのAホームは1階店舗、2階事務所といった5階建ての木造商業ビルや8階建ての純木造社屋を特殊な部材や構法を使わず、一般の住宅で使われてきた、
従来の軸組工法の延長でつくる計画を発表
など、完成済或いは計画中のものが増加し、また用途も規模も多岐にわたり、中高層の木造建造物は目新しいものではなくなってきています。
特に私が注目したいのは、8階建ての純木造社屋を従来の木造住宅で使われる軸組工法の延長で作るというものです。
これまでは大きな断面の柱や梁などは集成材でつくり、接合部には特殊な金物などが必要とされてきましたが、一般に流通している住宅用の部材で中高層の建物が出来るのであれば、画期的なことであり、木造建築普及へ向けての大きな弾みとなるでしょう。
大手住宅会社のS林業さんなどは超高層ビルを木造でつくるという計画まで進めているようです。
また、木造のイメージの刷新につながる事例として、賃貸住宅業界では昨年12月、大手仲介業者の検索サイトで、これまでは自動的にアパートとして登録されていた木造賃貸住宅について、規模や階数など一定の基準を満たす物件は、木造でもアパートではなく「マンション」として登録することを決めたことなど、耐震、耐火面で進化する木造住宅の社会的地位向上を促す動きとしても注目すべきことだと思います。
住宅・不動産業界ともに、木造住宅から木造建築へと時代は変わりはじめています。
これまで鉄筋コンクリート造や鉄骨造だけであった市場に、新たに木造が選択肢として加わることは、CO2削減のみならずコンクリートジャングルと言われた都会の風景を潤いのあるものに変える契機となるでしょう。
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木造建築の普及 -前編-
寒さ厳しいこの頃ですが、家の近くで膨らみ始めた梅の蕾が、春の予感を感じさせてくれています。皆様、お変わりございませんでしょうか。コロナ禍も第六波が到来し、身近なところでも「感染者が出た」という声を聞くようになってきています。第六波が去り、コロナ禍の早期収束を祈るばかりです。
さて、昨今、建設・不動産業界のみならず、一般メディアでも建物の木造化の記事を目にする機会が増えています。本欄でもこれまで、「木造の可能性」(2017年6月号)、「木造ビル時代の到来」(2018年6月号)、「木造の復権」(2019年11月号)と3回にわたって木造中大規模建築の最近の潮流をご紹介してきましたが、潮流は一層確かなものとなり、中大規模建物の木造化は確実に進んできています。
そこで本欄では今号と次号に分けて「木造の中大規模建築の黎明期」と呼ぶにふさわしい現在に焦点を当て、木造化の進捗と今後の動向を探ってみたいと思います。
これまでを振り返るに、今から22年前の2000年に建築基準法が改正され、住宅やアパート以外の建物にも木造化の道が開かれ、その10年後の2010年には国が本腰を入れて木造化を促進すべく『公共建築物等木材利用促進法』が施行され、原則として「低層の公共建築物は木造化せよ」との号令がかかりました。
更に2021年6月には官のみならず、民間でも木造化推進を図るべく同法が改正され、公共建築物だけでなく民間の住宅やアパート以外の中大規模建築物にも積極的に木材を活用し、森林の適正な整備や木材自給率の向上を後押しするという環境整備がなされました。今年も、木造ビルへの支援策が更に打ち出される予定になっています。
地球環境の変化が云われだしてから久しいですが、昨今は起因する気候変動が世界各地で顕著に見られるようになり、SDGs(注1)やESG(注2)への取り組みが注目を集めています。そして、それが企業の価値や評価を決める指標ともなってきています。
待ったなしと云われる気候変動への緩和や適応の為に、建築のビジネスそのものが変わりつつあるのを、私も肌で感じています。これからは費用対効果ではなくCO2削減効果を基準に採用項目が決まる時代となり、住宅・建設業界も脱炭素へと舵を切るなか、二酸化炭素(CO2)を吸収・固定出来る木造建築物への注目度は高まるばかりです。
ここ5年間で、日本各地で中大規模木造建築が姿を現し、技術や材料、工法などの更なる進歩も加わり、大手のハウスメーカーやゼネコンだけではなく、中小の住宅会社も木造ビル市場に参入してきています。弊社も計画案件はあったのですが、残念ながら実現には到りませんでした。(涙)
そろそろ紙面が尽きてきたようです。
では、この続きはまた次号で。
注1)SDGs:「Sustainable Development Goals(持続可能な開発目標)」の略称
注2)ESG:環境(E: Environment)、社会(S: Social)、ガバナンス(G: Governance)の英語の頭文字を合わせた言葉
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新年のご挨拶
改めまして、新年おめでとうございます。
今年も東京は三が日とも爽やかな冬晴れの中、私はのんびりとお正月を過ごしておりました。皆様はいかがお過ごしされたでしょうか。
正月休みも足早に過ぎ去り、弊社は4日から業務を始めております。
今年の年明けを振り返るに、経済を占う株式市場の大発会では、4年ぶりの高値を付けましたが、あとが続かず乱高下の展開模様。 縁起を占う豊洲のマグロの初競りは、最高値が1688万円と去年の2084万円(一昨年は1億9320万円)の約70%と5年ぶりの安値での幕開けとなっています。株は株でもコロナのオミクロン株への警戒感が色濃く感じられた今年の年明けであり、この記事を書いている最中にもオミクロン株の感染者は急増し、沖縄県などには「蔓延防止等重点措置」が適用されました。
これ以上の蔓延拡大を防ぎ、コロナ禍収束の目処をなんとか付けたいものです。
さて、先の読めない幕開けですが、新年始めということもあり、2022年の主なイベント行事をまとめてみました。
1月24日~30日:「いちご一会とちぎ国体 冬季大会」開催
2月 4日~20日:中国 北京で冬季オリンピックが開催
3月 4日~13日:中国 北京で冬季パラリンピックが開催
4月 1日 :プラスチック資源循環促進法が施行
4月 1日 :民法改正により成年年齢が20歳から18歳に引き下げ
5月13日~29日:福岡で世界水泳選手権開催
6月 1日 :販売ペットへのマイクロチップ装着義務化が施行
7月15日~24日:アメリカで世界陸上競技選手権大会開催
7月25日 :参議院議員通常選挙(半数改選)
9月10日~25日:中国杭州で第19回アジア競技大会が開催
10月 1日~11日:栃木県で国民体育大会「いちご一会とちぎ国体」開催
11月21日 :2022FIFAワールドカップカタール大会開催
などが予定されていますが,注目すべきは4月です。
まず、プラスチック資源循環促進法の施行により,コンビニやスーパーのフォークやスプーン、ホテルや旅館の歯ブラシやカミソリなどが有料化されます。レジ袋に加えフォークやスプーンも有料化となると環境問題への対応を考えざるを得ませんね。
一方、成年は20歳から18歳に引き下げられ、18歳、19歳の人は4月1日をもって新成人になります。親の承諾を得ずに独断で契約行為が出来るようになる訳で、社会の一員としての責任が問われることになります。
また、補足ながら4月1日には弊社にも3名の新入社員が入社しますので、今後のスマイルニュースにてご紹介させて頂きます。
7月の参議院議員選挙も昨秋発足した新政権の真価が問われることになるので、大いに関心のあるところですね。
11月にはオリンピックよりも大規模イベントだと言われるサッカーのワールドカップ、場所がカタールということもあり、今回は通常の6月から11月開催になるようです。
先月号で記しましたように、今年は壬寅(みずのえとら)の年回り。「陽気を孕み、春の胎動を助け、冬が厳しいほど春の芽吹きは生命力に溢れ、華々しく生まれる年」と言われます。コロナ禍という厳しい冬の状況を耐え忍んだ結果、温かい春が巡って来て、実りの多い年になると信じたいものです。
コロナ禍がいつまで続くのか、なんとも予断を許さない状況ですが、今年も皆様のお役に立てるように、またお楽しみ頂けるようにスマイルニュースに取り組んで参りますので、本年もどうぞよろしくお願いいたします。
感 謝
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寅(とら)年ってどんな年
今年も残りわずかとなりました。
昨年同様、コロナウイルスに翻弄された一年でしたが、 間もなく年の瀬を迎えます。
皆様にはお元気でお過ごしのことと拝察いたします。
さて、今号のスマイルニュースでは、この時期の恒例題材である「来年の干支」についてのお話しです。
来年の干支は壬寅(みずのえ・とら)にあたります。
壬寅とはどのような年なのか、コロナ禍の収束も含めて気になるところですね。
一年前の本欄では、今年の干支の辛丑(かのと・うし)年について「誕生し新たな試みをする年」と簡潔にまとめましたが、まさにITやデジタル技術が次々と誕生する中、コロナ禍も加わり、暮らしも仕事も、様変わりした一年であったと思います。
では、来年の干支の壬寅とはどのような年なのか調べて参りましたので、早速、ご説明させていただきます。
まずは干支のおさらいをしましょう。
「干支」とは十二支(じゅうにし)を指しますが、本来は「十干(じっかん)」つまり甲(こう)乙(おつ)丙(へい)丁(てい)戊(ぼ)巳(き)庚(こう)辛(しん)壬(じん)癸(き) に、「十二支」(子丑寅卯辰巳午未申酉戌亥)を順番に割り振っていった「十干十二支」(じっかんじゅうにし)のことを言います。甲子(きのえね)に始まり、癸亥(みずのとい)で終わる60通りの組み合わせがあることから、六十干支(ろくじっかんし)ともいい、古くから暦や時刻、方位等の表記に用いられてきたものなんですね。
ここからが本題です。
十干の9番目に当たる「壬」(みずのえ)は、厳冬を耐えて内に蓄えた陽気で次代の礎となること、土の下で芽が膨んで土がぐんと盛り上がっている様子、もしくは生き物が子孫を残すための繁殖期のような状態を示し、陰陽五行説では「水の陽」を意味し、厳冬、静謐、沈滞といったことを表しています。
「寅」(とら)はどうかと言うと、螾(ミミズ)に通じ、春の発芽が始まり豊穣を助けるミミズが土の中で動き、芽吹きが始まった状態や、暖かくなって虫たちが動き出し、春の胎動を感じさせるという意味合いです。陰陽五行説では「木の陽」に分類され、成長、発育、誕生、春の象徴であり、強く大きく成長するといったことを表しています。
ちなみに、陰陽五行説の「五行」とは、古代中国の自然哲学の思想で、万物は木・火・土・金・水の5種類の元素からなるという説であり、「陰陽」とは、これも中国の思想で森羅万象、宇宙の全ての事物を様々な観点から「陰」と「陽」に分類する考え方です。
それでは来年の「壬寅」年の運気や兆候についてまとめていきましょう。
「壬」と「寅」の関係は、「水生木」の「相生」と呼ばれる組み合わせで、これは水が木を育み、水が無ければ木は枯れる。つまり「壬」が「寅」を補完し強化する関係となるようです。
これらを合わせ考えると、陰陽五行説から見た2022年の干支「壬寅」は、「陽気を孕み、春の胎動を助け、冬が厳しいほど春の芽吹きは生命力に溢れ、華々しく生まれる年」と言えるでしょう。
過去の壬寅年を振り返ると、アメリカ初の有人地球周回飛行やイギリスのバンド「ザ・ビートルズ」のレコードデビュー 、国内では首都高速1号線の開通や東京タワー完成などがあるようです。
2021年もコロナ禍によって世界中が多くの困難に見舞われました。2022年は厳しかったコロナ禍が収束し、世の中が地球温暖化や少子高齢化問題の解消に繋がるような新常態に変わっていく年になることを祈っています。
今年一年「スマイルニュース」におつきあいくださり、ありがとうございました。来年が皆様にとって「陽気で力がみなぎる春の芽吹きのような明るい年」になることを祈って、今年のスマイルニュースの筆を置きたいと思います。 感謝
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高齢者の住まいの悩みについて
皆様、いかがお過ごしでしょうか。
コロナ禍が収束の兆しを見せています。このまま収束してくれれば良いのですが油断大敵、予防にはしっかり努めていきましょう。この時期、例年なら忘年会などの案内がちらほら見受けられるこの頃ですが、弊社は年内いっぱいは会食を伴う行事は大事をとり、取りやめとしました。(涙)
今年も無事に乗切り、来年こそコロナの憂いなく、皆様共に各行事を再開したいものです。
さて、これから本格的な冬となる中、寒さで体調をくずされる方も多いのではと思います。コロナ禍で仕事や暮らしが様変りしている中、家にいる時間が増え、家に対する見方も見直しされています。
家にいる滞在時間が長くなればなるほど考えなければいけないのは、住まいへの悩みの解消と住む人の健康の維持です。そこで本稿では住まいに対してどのような悩みがあるのか、また、住まいと健康との関連について見ていきたいと思います。
今年の6月にNPO法人 老いの工学研究所が公表した「高齢者の住まいの悩み」についてのアンケート結果があります。65歳以上の人を対象に「今の住まいに関する悩み」を複数回答可で選択するものでその結果、「防犯面が心配」が32.2%、次いで「温度管理が難しい」31.5%、「広すぎる(部屋数や庭など)」24.9%という結果であり、高齢者の約9割が住まいに何らかの悩みを持っているようです。
さらに男女別の回答を見ると、「広すぎる」以外は、男性よりも女性の比率が高く、女性の悩みは「防災」「温度管理」「防犯」という順に。男性は「温度管理」「防災」「広すぎる」となっています。住まいの悩みのタネは主に防災、防犯、温度管理にあると言えそうです。
住む人の健康との関わりはどうかというと、これまではその相関性はあまり顧みられていませんでしたが、実は様々なリスクがあるんです。上記アンケートの温度管理にも関連する冬場の「ヒートショック」や夏なら熱中症、階段や段差での転倒による怪我や障碍、シックハウス症候群、睡眠障害等などです。
転倒やヒートショック等の家庭内の事故、災害や犯罪、体調の急変等、高齢期にはさまざまな不安が出てくるが、それらへの備えが十分とは言えない家に多くの高齢者が住み続けているようです。
「最適な住まい」への理解が健康を守ります。2018 年に、WHOは住宅と健康に関するガイドラインを発表。「冬季室温は18℃以上」、子どもや高齢者はこれ以上に暖かい環境に、と強く勧告しています。日本の築年数の古い家の断熱性能は欧米諸国に比べると著しく低く、冬の室温が一桁台まで下がることもあります。そんな住まい環境を改めていくことが、住む人の健康を守り、光熱費の削減にもなります。家の断熱性能を高め、家全体を「均一に暖かく」していきましょう。
夏は涼しく、冬は暖かく、均一な温度の家は、住む人の健康を維持するための大事な器です。「人生100年時代」を迎えて、自宅でいつまでも健康に過ごすための住環境が、ますます重要になってきます。いつか高齢となる自分自身のために、健康を害さない家づくりを目指したいものです。
弊社では今月から新たに事業年度(53期)が始まっております。変化の激しい時代ですが、工務店の責任と使命を一層自覚してものづくりに励んで参りますので、今期もよろしくお願いいたします。
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小河原建設十大ニュース
10月に入りコロナ禍による緊急事態宣言が解除されました。ワクチンの接種も進み、治療薬の実用化も近いようです。このままコロナ禍が収束してくれることを願いながら、この時季恒例になりました、敬彦が選ぶ「小河原建設十大ニュース」をお届け致します。
① 来春の新卒3名、内定決定
去年同様、今年もコロナ禍の中、オンライン会社説明会を開催しました。数十名の参加を期待しましたが、実際は十数名。😓
建設業界の新卒採用戦線は変わらず厳しいです。面接にて絞り込み、男性3名に内定を出しました。来年の4月1日の入社が待ち遠しいです。
②ニューフェース2名入社
一人は住宅の女性インテリアコーディネーター、もう一人は社員大工の男性です。二人とも住まいづくりの貴重な戦力として活躍してくれています。今後の一層の活躍が楽しみです。
③社内DX(デジタルトランスフォーメーション)化進行中
昨年、ITに詳しいコンサルタントにも加わって頂き、「デジタル推進室」を立ち上げました。そこが中心となって社内、現場ともに、これまでやってきた業務をIT機器やソフトを導入することによって、時間の短縮や効率化を図っている真っ最中です。新しい機器やソフトも次から次に世に出回ってきています。今は文字通り大きく変わる大変化の時ですね。
④社内のパソコン取替、社員へアイパッド支給
上記③にも関連することですが、購入してから1年半程のパソコンを全て入替えました。理由はレスポンス(反応)が遅すぎるから…。(涙) 思わぬ出費になってしまいましたが、業務のスピードアップやDXを進めるには不可欠のことなので思い切って実施しました。何をするにも先だつものが必要ですね。
⑤ 大和町モデルハウス、フル稼働中
昨年オープンしました、空気のキレイな省エネ住宅「いやしろの住まい+(プラス)」がお陰様で好評を博しています。コロナ禍の中での限定公開ですが、現在でも見学申込みが相次いでおります。😊
興味のお有りの方はお気軽にご連絡ください。ご案内差し上げます。
⑥ホームページの刷新に着手
会社のホームページ開設以来、何度か改定や作り変えを行って来ましたが、3年ぶりにガラっと刷新します。ホームページは会社の顔ですので、わかり易く、動画等も組み込む予定です。来春の完成前にはまた、本欄でもお知らせいたします。
⑦社内、現場共にコロナ感染者0
猛威をふるい続けたコロナ禍ですが、お陰様で大事に至ることなく現在を迎えています。私の主治医の好意で関連会社の社員も含めて社内接種も行うことが出来ました。ワクチンも普及し、飲み薬の開発も進んでいるようです。もうしばらくの辛抱ですね。
⑧未来の住まいコンテスト開催
長引くコロナ禍でお客様感謝dayやバスツァーなどの開催がままならない中、何とかホームオーナー様と接点が持てないかと一計を案じ、当コンテストを企画しました。多数の方にご応募頂き、改めてお礼を申し上げます。
⑨YouTube動画毎月更新中
テレビも見ない、新聞も読まないという人が増えています。では何を見ているのかというと、YouTubeなどのSNS。
広告・宣伝手段がチラシやポスターからネット広告に変わってきています。
弊社も見よう見まねでモデルハウス見学や現場キレイの動画をYouTubeにアップしていますので、ご覧頂けたら嬉しいです。
⑩ ケアリフォーム研究会の全国大会参加
ケアリフォームとは重い障碍を負った方が家で生活出来るようにする為のリフォームです。4年前に当会に入会以来、始めて東京で行われた全国大会に参加しました。こうしたノウハウを持った工務店さんは、まだまだ少ないのが実状です。
経験と専門知識が要求される仕事なので地道に取組んでおります。
最後に、今期(52期)一年間大過なく、社員一同皆元気で仕事に励むことができました。これも一重に皆様方のご支援ご協力があるからこその賜物です。11月から始まる来期53期も皆様方のお役に立てるよう、一生懸命仕事に精を出して参りますので、どうぞよろしくお願いいたします。
感謝
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住宅の耐水害性への取組その2
前回に続き今回は、最新の耐水害住宅の取組をご紹介します。
前回では「①家屋に浸水させない。」為の対策を記しました。今号では「②家屋内に浸水しても水を抜き
易く、復旧工事を最小限に押さえる。」為の各種対策です。
②が想定しているのは1階の床から1m程の床上浸水であり、浸水した部分の修復作業をしやすくする
工夫をこらしているのが特徴です。
まずは基礎からです。
溜まった水を抜きやすくする為に、ベタ基礎というコンクリートの版に水勾配を付け、釜場と呼ばれる
集水ピット(30cm角で深さ20cm程度)を数ヶ所設けておきます。
水害後、そこに排水ポンプを設置し基礎に溜まった水を排出します。
基礎に水が溜まるのは比較的によくあるケースで、漏水や結露によっても溜まる時があります。
これは通常の住宅でもやっておきたい取組ですね。
次は室内を見てみましょう。
床上浸水で問題なのは、一般的に使われている壁の中や床下のグラスウール断熱材や石膏ボード、床の 複合フローリングといった新建材が濡れてしまうことです。
水に弱い新建材は一旦濡れてしまうと再利用が出来ず、廃棄することになります。
そこで想定浸水深より上に木製の見切材を入れ、そこで張り分けておけば、濡れた部分だけの張替えで
済み、手間も材料も節約出来ます。
床材もムク材を使えば洗浄後表面を削り直し、再利用が出来ます。
キッチンやユニットバス等の設備も泥水での汚れを洗浄出来るようにしたホーロー製やステンレス製の
ものを使用します。設備機器は金額も張るので是非、再利用したいですね。
最後にご紹介するのは床上浸水が1階の天井付近まで達しても、建物の外壁の中まで洗えるように
した家です。
これまでなら解体、建直しになるところですが、天井と壁の取合い部分に設けた隙間からホースを差込み外壁内部を洗うことが出来ます。
壁の下地材の組み方を水が流れ落ちるようにし、断熱材は耐水性のものを使用、濡れた仕上げ材や石膏
ボードは廃棄しますが、床はムク材を使い廃棄ロスを極力少なくします。
洗浄後は乾燥機で室内や基礎を素早く乾燥させ、カビなどの発生を防ぎます。
建替えに比べたら手間と費用は雲泥の差ですね。
いろいろご紹介してきましたが、普通に家を建てた場合に比べて耐水害住宅のコストはそれなりに
掛かりますが、対策を講じていれば水害が起こり浸水してしまった時に「やっておいて良かった」と
思えるのではないでしょうか。
そして、浸水被害は一度きりとは限りません。
自然災害に対して耐震性だけではなく、リスクがあれば耐水害性も備えて置くべき時代です。
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住宅の耐水害性への取組その1
連日、30度以上の暑い日が続いておりますが、この暑い中でもコロナ予防の為のマスク着用は欠かせません。夏バテや熱中症のリスクが高まりますので、皆様、体調管理には十分注意してお過ごしください。
さて、梅雨時から夏にかけて毎年のように各地で水害が発生しています。
今年も6月末から7月にかけて、発達した梅雨前線により記録的な大雨となり、熱海市はじめ日本各地で大きな被害をもたらしたのは、記憶に新しいところです。
7月豪雨での発表された被害は、床下浸水225棟、床上浸水892棟!
これまでは家屋が浸水被害を受けた場合、浸水深が1階の2/3以上であれば、ほぼ建替えとなり、2/3以下の浸水であっても復旧や仮住まい等で大きな出費が必要となっていました。
浸水リスクの高い地域では毎年のように浸水被害を受ける家屋もあり、ここにきて、行政による開発規制が強化されつつありますが、まだ緖についたばかりです。河川氾濫で被災する恐れがある地域になんと国民の3割近くが住んでいるという現状に対し、住宅業界でも浸水被害を最小限にとどめようと、耐水害住宅の開発が進んでおります。どのような取組がなされているのか!
今号と来号でその一端をご紹介します。
まず、耐水害住宅の考え方(設計方針)には二つあります。
①家屋に浸水させない。
②家屋内に浸水しても水を抜き易く、復旧工事を最小限に押さえる。
行政から公表されているハザードマップを見ると、その地域の浸水深がどの位であるかが分かりますので、リスクの程度に応じてどこまでやるか、対応策を決めていくことになります。
①の方針で想定浸水深が1m程の場合は、高さ制限等がクリア出来るなら盛土や高基礎にし、1階の床を地面から1m以上高くし浸水を防ぐことは、今までも行われてきていますが、それが出来ない場合はどうするか? 浸水してくるであろう建物外周部の基礎と外壁の境い目、玄関扉、掃き出し窓等の水密性を高めるか、或は扉の前に着脱式の止水板を取付けて浸水を防ぐという方法です。エアコンの屋外機や給湯器等も水没しない高さに取付けて置かなければいけません。
①で想定浸水深が1m以上、家屋の2階や屋根まで達する場合はどうするか?
前記と同様、扉や窓の水密性を高め、窓ガラスは水圧で割れないよう強化ガラスとし、換気口には止水弁、排水管には逆流防止弁を取付けます。家屋内への浸水を防げても、水害時に屋外の水位が一定の高さ(3m程)を超えると浮力によって家が浮き、流失してしまう恐れがあります。よって、1階を木造ではなく、より重い鉄筋コンクリート造にして、浮き上がらないようにした家や、敷地の四隅に係留装置を付け、家が浮いても水が引いたら元の位置に戻るようにした家などユニークな取組も出てきています。
そろそろ紙幅が尽きてきたようです。
この続きは次号にて。
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近未来の家づくり-施工編-
7月に入り梅雨らしい日が続いていますが、皆様お元気でお過ごしでしょうか。
先月の本欄では「近未来の住まい」と題して、進化するIOT(家電や住設機器をインターネットにつなぐ)やICT(情報通信技術)を用いたスマートハウスと呼ばれる住宅での便利で快適な暮らしが、もうすぐそこまで来ていると話しましたが、今号ではその姉妹編として最新技術を用いた「近未来の家のつくり方」の一端ををご紹介します。
これまでの家づくりは木造、鉄筋コンクリート造、鉄骨造問わず現場にて鳶(とび)・土工が基礎をつくり、木造なら大工さん、鉄筋コンクリート造なら型枠大工と鉄筋工と生コン屋さん、鉄骨造なら鉄骨工と呼ばれる職人さんが、骨組つまり躯体の棟上げ(上棟)をおこない、仕上げ工事に入っていくという流れでした。昨今では職人さんの高齢化或は引退等での減少による人手不足を補う為、現場での作業を減らす為に、工場で壁や床を作りパネル化し、現場ではそれらを組み上げていく省力化・省人化工法が盛んに行われるようになってきていますが、画期的な工法が登場してきています。
国内外で建設現場への導入に向けて技術開発が進んでいる3Dプリンターによる建物(躯体)づくりです。
「プリンターで家をつくる?」ちょっとピンとこないかもしれませんが、欧米の先進企業では既に実用化されているのです。普通のプリンターはインキで紙に印刷しますが、建設用3Dプリンターはインキの代わりにコンクリートを吐出して、紙上ならぬ工場或いは現地で建物の躯体を作り上げていきます。
例えばアメリカのmighty billding社はHPでもアップしていますが、3Dプリンターによるモダンな感じの平屋の家を売りにしている。また、ドイツのPERI社はなんと2階建ての住宅の躯体を3Dプリンターを用いて二人でつくり上げています。3Dプリンターの特徴は工場で作った部材を現場で組上げるだけではなく、現場でも作業が出来る為、省人化・省力化が図れます。日本でも大手建設会社が公園のベンチとか橋桁などを作っていますが、技術開発が進み住宅などの建物に使われる日もそう遠くはないでしょう。
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