2409「ペロブスカイト太陽光発電」とは
9月に入っても連日30度以上の暑い日が続く中、私のまわりでは依然としてコロナの感染者が出ています。
感染予防の為にはこの暑い中でも、マスク着用はまだ欠かせないようですが、マスクをすると夏バテや熱中症のリスクが更に高まりますので、皆様、体調管理には十分注意してお過ごしください。
さて、値上げ続きの公共料金や生活用品等の諸物価、はたまた不動産価格、工事代金なども下がる気配はなく、気温同様に上がったままですね。(汗)
そのような中、住宅業界で関心を持たれているのが太陽光発電パネルの設置です。
CO2削減の一環として、東京都が2023年4月から年間住宅供給数の多い大手住宅事業者に対して、その設置を義務付けたように、都を始め各行政も設置に積極的で補助金などの交付もあり、パネルの設置数は確実に伸びているようです。
追い風を受けている太陽光発電ですが、 従来の シリコン型 パネルではなく、ペロブスカイト 太陽電池という日本発の革新的な技術がまさに実用化されようとしています。
このペロブスカイト太陽電池は、軽量で柔軟性がありコストも低く、建物の壁や窓など現在主流の結晶シリコン太陽電池では難しかった場所にも設置できることから、脱炭素の切り札として官民を挙げて実用化に取り組んでいます。
この分野で先行する積水化学工業は大阪本社が入居するビルのリニューアルに併せ、自社のフィルム型ペロブスカイト太陽電池を建物の外壁に設置。25年の事業化を目指しています。
また、パナソニックは、建材と一体となったペロブスカイト太陽電池の試験販売を26年にも始めます。23年から三井不動産レジデンシャルと共に「発電するガラス」の技術検証を進めていますが、顧客のニーズが強いことから、実用化の時期を当初計画の28年から2年前倒しするとのこと。
YKK APも、関電工と共同で開発を進めている建材一体型の内窓タイプを26年度に発売する方針です。
いつもは腰の重い経済産業省もフィルム型ペロブスカイト太陽電池の普及を支援しており、日本企業が国際競争で優位に立つための取り組みを進めています。
ペロブスカイト太陽電池は上記のように技術的進展、コスト低減、政策支援が進むことで、次の10年で急速に普及する可能性があります。
その為には、耐久性や環境問題、既存技術との競争といった課題をクリアすることが普及の鍵となるでしょう。
私も省エネや停電時などに備え、実用化されたら実験的な意味合いも含めて、まずは拙宅に取付けようと思っています。
その上で問題なければ、皆様にもご紹介したいと思います。
太陽光発電パネルに興味をお持ちの方は是非、ご相談ください。
2408「住宅ローンセミナー」開催 します
夏も盛りとなり厳しい暑さが続いています。全国各地で35度を超える猛暑日となり、ところによっては40度を超え観測史上最高となっているとか。
まさに「災害のような暑さ」です。
そのような中、拙宅では心配していた事態が起きてしまいました。 なんと1階のエアコンの故障です。私がベッドを置いて寝ているところの、1階に1台しかないエアコンです。
10年以上使っているもので、 スイッチを入れると水漏れがして付近がビショビショになってしまいます。そろそろ 寿命でもあるようなので、思い切って修理ではなく 取り替えを依頼していますが、エアコン屋さんも忙しいのでしょう、納期が何日もかかるようです。やむなく2階のエアコンをつけっぱなしにして、冷気を1階に落とすようにして凌いでいますが 、新品が来る日を首を長くして待っています。(笑)
さて、ご存知の方も多いと思いますが、先月末に日銀は政策金利を0~0.1%程度から0.25%程度に引き上げることを決めました。これまで長く続いた金利がない社会から、金利が付く社会への移行の始まりです 。
日銀云わく「日本経済は順調に推移しているが、円安により物価上昇が上振れするリスクがあり、2%の物価目標の持続的、安定的な実現に向け、金融緩和の度合いを調整することが適切であると判断した」とのことです。
今後の利上げにも含みを持たせていたので、さらなる利上げも考えられますね。
このような中、アメリカ経済は7月の雇用統計が市場予想を下回るなど景気悪化への懸念が出始め、利下げの憶測も加わり、日経平均株価は過去最高の下落幅の4,451円を記録しました。
こうした状況で気になるのはやはり住宅ローンの金利動向です。
ネットでも大きく騒がれていたように、家づくり を検討している人や既に購入してローン返済を行っている人は、今後どれだけ上がるのかと気を揉まれていることと思います。
特にこれから住宅取得を検討している人は、固定か変動かの選択や、そもそも今、住宅を購入するのがいいのかなど悩ましいですね。
そこで 弊社では 住宅ローンの専門家をお呼びして、1階 ショールームにて資金計画 セミナーを行うことといたしました。ご興味のある方は 奮ってご参加ください。
一方、返済中の方はほとんどが変動金利を選択されていると思います。
変動金利には、5年ルールというのがあって、一部のネット銀行を除いてはどんなに金利が上昇しても5年間は返済額が変わりません。
5年間返済額は変わりませんが、内部で元本と金利の調整を行っており、5年経過後に1.25倍を上限として返済額が上がることになります。
今年借りたばかりの人は、5年間猶予期間があるということですね。
ただ、金利が上昇すると言っても、変動も固定もまだまだ低金利です。
比較的余裕のある方は変動金利を選択し、随時繰り上げ返済を行う方法が得策です。
5年毎に返済額が1.25倍ずつ上昇することが怖い方は、2%程度の固定金利を選択すべきだと思います。
どちらにも言えることは、今後はインフレが継続するという前提です。
また、金利のある時代に戻ったということは、預金にも金利が付くということです。
全体の試算では、住宅ローンの金利が上がっても、金融資産に金利がつくことで、差し引きはプラスになるというデータもあるようです。
漠然と金利が上がることの恐怖よりも、専門家の話を聞いてライフプランを見直し、備えることが安心につながります。
最後になりましたが、先月の22日(土)には恒例の夏のお客さま感謝デイを開催いたしました。私は晴れ男を自負しておりますが、今回もお天気に恵まれ大勢の方に来ていただき嬉しい限りです。暑いなかお越しくださったお客さまには誌面をお借りしてお礼申し上げます。
どなたも感じていらっしゃると思いますが、最近は夏が年々暑くなってきており
昔の暑さとは違う、危険な暑さとなっていますので、皆様、体調管理には十分に注意してお過ごしください。
2407 どうなる、大工不足
今年も梅雨明けがはっきりせず、7月初旬には猛暑日となるような日もあり、梅雨の前に夏が来たような天候がここ2、3年続いていますが、皆様にはお元気のことと拝察いたします。
さて、本欄でも去年の4月に「減り続ける大工」、5月には 「大工不足 再考」と題して、大工不足に悩む住宅業界の窮状をお話しましたが、今月2日の NHK の″クローズアップ現代 ″という番組でも「大工不足で家が建たない?修理できない!?相次ぐ住宅トラブル」と題して大工不足によって深刻化する住宅トラブルの問題を取り上げていました。
私たちにとっては既に自分ごとの問題ですが 、それが NHKのそれもゴールデンタイムで放送されるということに驚きを感じた次第です。どうにも止まらない 大工の減少、(1980年代の93.7万人をピークに2020年には29.8万人と30万人を切っています。)それも若い大工の減少が顕著です。
働き方改革で今年の4月からは住宅・建設業にも残業上限規制が適用されているので、大工不足、人手不足に一層拍車がかかるでしょう。
近い将来どころではなく 、仕事があっても大工がいなくて仕事を受けられない、ということがもはや 現実化しています 。このままで行けば 今から10年後の2030年には15万人、20年後の2045年には10万人に減少し、日本のものづくりが立ち行かなくなってしまう可能性があります。
何故このようなことになってしまったのか ?!
思うに日本社会の体質によるものではないかと。
職人不足が顕著なのは大工だけではなく、他にも左官工とかタイル工 とか 技能を必要とし身体も使うといった職種の職人さんが減り続けています。
大工はじめ職人さんは ものづくりの最前線に立つ人たちですが、その人達に対して日本社会はあまりにも″ぞんざい″であったような気がします。
20年ほど前ですが 、北欧を旅行した時にある市庁舎の見学をする機会を得ました。中を案内されて見物をしていると、白い石膏でできた人の胸像が何体か置かれているスペースがありました。 案内をしてくれた人に「この胸像はどなたのですか?」 とお尋ねしたところ、私はこれは 歴代の市長の胸像であるという答えが帰ってくるのではないかと思っていましたが、なんとそうではなくて、この市庁舎を作ったタイル職人であり、他のものも職人の胸像であるということを聞いて驚愕しました 。
職人を見下すように扱う日本社会の慣習が招いた結果ではないかと思う次第です。
建物作りに携わる職人の中でも特に大工は要と言っていい存在です 。若い人が大工になりたいと思えるような環境づくりが大事です 。そのためには介護職の最低賃金を決めたように、身につけた技能によってランク分けし、その中で最低賃金を保証する。
社員として雇用し、社会保険や福利厚生を充実させる。等など。
今からでも遅くはありません。
早急に国政の場で、そのような政策を打ち出してもらうことを期待します。
2311 冬は暖かい住まいで
11月に入り2023年もあと二ヶ月足らず。今月末頃から忘年会なども始まり、いよいよ今年もカウントダウン。気がつけばお正月なんてことになりそうですが、皆様お元気のことと拝察いたします。
今月の初旬は季節はずれの暖かさでしたが、これからは寒さが身にしみる冬に入ります。日本の家は寒いというのが通説でしたが、最近は省エネ住宅の普及が進み、家の断熱・気密性能の向上とともに暖かい家が増えてきています。寒さ厳しくなる折、今号では暖かい住まいについて考えてみたいと思います。
―採暖の快適さは短い―
温帯地域に属する日本は気候が良く四季折々が楽しめる国ですが、夏は暑く、冬も冷え込みが厳しい。よって昔から冬は囲炉裏やストーブで火を焚いて暖を採る「採暖」が永らく行われてきました。
寒い時に採暖で手のひらや体の一部を加熱して得られる暖かさは一種の快感であり、寒暖の感覚の変化によってもたらされます。ですが、ストーブの前に長くいると暖かさを通り越して徐々に暑く感じはじめ、結局は不快に感じてきます。
つまり、採暖で得られる快感は、寒いから暖かいへ感覚が変化する、その短い時間だけのもので、暖房による「快適」とは大きく異なります。欲しいのは長く感じられる快適さです。
―長く快適なのが暖房―
快適さを実現するにはいくつかの条件がありますが、大切なのは体温を維持する代謝熱と寒さによる体表面からの放熱が釣り合っていることです。
この「代謝熱量」と「放熱量」のバランスが重要で、冬に寒くなると体表面からの放熱量が増加し、代謝熱量<放熱量の状態になります。 このままでは体が冷えてしまうので、体は血流を絞って皮膚の表面温度を下げ、放熱量を減らします。
これによって寒いという感覚が生じます。この時、代謝熱量と放熱量のバランスを取り戻すには、体を動かして代謝を増やす、重ね着をして放熱量を減らす、などの方法がありますが、ここで暖房の登場です。
暖房により室内温度を高くすることで、体表面からの放熱量が減少し、寒さを感じなくなりリラックスした状態を維持出来ます。暖房とは室内空気を温かくして快適さを確保すること、と言えます。
―暖房の前に建物の高断熱・高気密化―
ストーブやヒーターなどの採暖機器で、一時の快適は得られますが、部分的に熱くなったり、うっかり火傷をしてしまうなども考えられますので、やはり採暖よりも暖房がベターといえます。
では単にエアコンなどの「暖房設備」を設置すれば良いのかというとそうでもない。
エアコンの温風は上昇するので室内の天井面と床面で温度差ができ「頭寒足熱」の状態になってしまいます。この温度差は暖房器具だけでは解決しません。
建物の気密と断熱が大事なのです。 気密により、暖気の漏れと冷気の侵入を防ぎ、断熱により暖房に必要な熱が減るので、エアコンも省エネ運転が出来ます。
まずは建物の高断熱・高気密化を図り、そのうえで暖房することにより、快適な温熱環境をつくることができるのです。
昨今は電気代の大幅な値上がりなどもあり、節電という面からも建物の省エネ性能に対する関心は一層高まってきています。
冬暖かい家は、夏涼しい家でもあります。
少ない電気で「夏涼しく、冬暖かい」省エネ住宅は、これからの住宅の標準となっていくと言えます。
最後になりますが、弊社では今月から新たな事業年度(55期)が始まっております。
諸物価の値上がりや環境問題への対応、デジタル技術の急速な発展など、大変な時代ですが、皆さまのお役に立つべく社員一同建物づくりに励んで参りますので、今期もよろしくお願いいたします。 感謝
求められる住宅の省エネ性能
引くコロナ禍やリモートワークの普及などにより住宅に対する見方が変わり、家を建てる人の多くが、「夏涼しく、冬暖かい」といった快適性を求めるようになり、断熱・気密などの性能つまり省エネ性能を重視するようになってきています。他方、電気代の大幅な値上がりなどもあり、節電という面からも住宅の省エネ性能に対する関心は一層高まってきています。
少ない電気で「夏涼しく、冬暖かい」省エネ住宅は、Co2の削減や電力需要の逼迫などの社会情勢などの背景もあり、これからの住宅の標準となっていくと言えます。
国も脱炭素社会への施策として、住宅の省エネ化を積極的に進めており、3年後の2025年には新築住宅を建てる際は、一定水準以上の省エネ性能を持つことが義務化される予定となっています。
現時点ではどうかというと、設計者は建築主に対してその住宅が「省エネ基準に該当」しているか否か、説明しなければいけないことになっています。
「省エネ基準に該当」とは、少し専門的になりますが、屋根や外壁、窓などの断熱性能に関する基準と冷暖房や換気・給湯などのエネルギー消費量についての基準に関して、その住宅がどの程度の水準にあるのかの説明ですが、そのような説明を建築主にすることによって、該当していない場合は省エネ性能を高めて、基準をクリアするように努めてもらうという主旨になっています。
東京都も来年の2023年4月から、まずは年間2万平米を超える大手の住宅事業者に対して、太陽光発電パネルの設置を義務付けるようです。東京都が設置義務化の先陣をきれば、他の行政庁も追随し、近い将来、日本全国において新築住宅を建てる際は、太陽光発電パネルの設置が義務付けられる日も来るかと思います。
気候異変や頻繁に発生する地球規模の災害を耳にし、目にするにつけ、地球温暖化は危機的な状況になってきているように思います。冒頭で述べたように、コロナ禍が住宅への見かたを変えたように、地球温暖化防止のための脱炭素・Co2削減が住宅のつくり方、使われ方を変えていく時代が始まっています。
卯(うさぎ)年ってどんな年
昨年は、今年の干支の「壬寅(みずのえ・とら)」は、「陽気を孕み、春の胎動を助け、冬が厳しいほど春の芽吹きは生命力に溢れ、華々しく生まれる年」と記しましたが、自分で書いておきながら「ちょっと違ったかな」と感じています。(笑)皆様はどのようにお感じでしょうか。
この時期恒例の、今年の干支についてのお話しです。今年は「癸卯(みずのと・う)」となります。癸卯とはどのような年なのか調べて参りましたので、早速、ご紹介させていただきます。
まずは一年ぶりですので、十干・十二支のおさらいをしましょう。
「干支」とは十二支(じゅうにし)を指しますが、本来は「十干(じっかん)」つまり甲(こう)乙(おつ)丙(へい)丁(てい)戊(ぼ)巳(き)庚(こう)辛(しん)壬(じん)癸(き) に「十二支」(子丑寅卯辰巳午未申酉戌亥)を順番に割り振っていった「十干十二支」(じっかんじゅうにし)のことを言います。甲子(きのえね)に始まり、癸亥(みずのとい)で終わる60通りの組み合わせがあることから、六十干支(ろくじっかんし)ともいい、古くから暦や時刻、方位等の表記に用いられてきたものなんですね。
ここからが本題です。
癸卯の「癸・みずのと」 は十干の最後にあたり、終わりを意味すると同時に次の新たな始まりを意味しています。また、雨や露、霧など自然の大地を潤す恵みの水を表しているとも云われています。
他方、「卯・ウサギ」は日本にも古くから生息している動物であり、「因幡の白うさぎ」や「ふるさと」など伝説や童謡などの題材ともなってきました。ウサギは穏やかで温厚な性質であることから家内安全、その跳躍する姿から飛躍や向上を象徴するものとしても親しみが持てますね。
余談ですが、株式相場には【辰巳天井、午尻下がり、未辛抱、申酉騒ぐ、戌は笑い、亥固まる、子は繁栄、丑はつまずき、寅千里を走り、卯は跳ねる。】という格言があるそうです。ウサギには跳ねる特徴があるため、景気が上向きに跳ねる、回復すると言われており、株式市場にとっては縁起の良い年として知られているようなので、期待しています。(笑)
まとめますと、この2つの組み合わせである癸卯は、「これまでの努力が花開き、実り始めること」といった縁起のよさを表しているといえそうです。2023年の卯年は、今までのコロナ禍の3年間から大きく飛躍し、私たちの生活も仕事も大きく向上する年になって欲しいものです。
家で健康に過ごす注意点 前編
コロナ禍も第7波となり「もういい加減にしてくれ」というのが、
正直な気持ちですが、コロナ禍により人々の在宅が増え、
住まいに関わる時間も増えているようです。
そもそも、人間は屋内動物であり、「人生の9割を建物の中で過ごす」と言われています。
普通は、睡眠や食事などを考慮すると、一日24時間のうち少なくとも半分の12時間は
「家」に居るでしょうから、家が人生の中で一番長くいる場所と言えます。
故に家は安心で快適な場でなければなりませんが、
実際はさにあらん、「家が住む人の病気の原因であった」などということも起きています。
そこで、家で健康に過ごす為の注意点を述べていきたいと思います。
家で健康に関わる主な要因をあげると、
①室内の空気質、②温熱環境、③内装材や家具の材質、④設計や間取り
がありますが、④は、基本設計や仕様の悪さであり、是正するにはそれなりの工事も伴うので、ここでは割愛します。
①、②、③の代表的な症例である、
❶アレルギー疾患、❷カビや結露、❸シックハウス(化学物質過敏症)についてお話しいたします。
まず❶のアレルギー疾患ですが、わが国では年々アレルギー疾患者の増加が見られ、乳幼児から高齢者まで、国民の約二人に一人が何らかのアレルギー疾患を有していると言われています。今後もその傾向は強まる見通しで、平成27年に「アレルギー疾患対策基本法」なるものも施行されました。それだけ国民病になっているということですね。
アレルギー疾患には食物アレルギー、アトピー性皮膚炎、アレルギー性鼻炎、金属アレルギー等などがあります。特に家に起因するものとしては、喘息やアトピー性皮膚炎、花粉症、アレルギー性鼻炎などがあり、これらは一般に、ダニやカビ、ペットの毛、花粉などをアレルゲンとしています。
アレルギー疾患の程度には個人差がありますが、予防するためには、とにかく疾患の原因となるアレルゲンや悪化因子を除去し、遠ざけることです。そのために手間はかかりますが、掃除や片付けをこまめに行うことに尽きます。
ただ、健康に暮らし続けるためには、掃除、片付けだけでは不十分で、それらと同時に家の中の「生活環境」の改善を行うことが必要であり、生活環境の改善とは❷のカビや結露対策と❸のシックハウス対策のキーワードである「換気の確保」とになります。
最近の住宅は省エネ指向から高性能化が進み、断熱性や気密性が高まっているので「換気」の必要性が一層見直されています。
そろそろ長くなってきたようです。
それでは換気(❷カビ・結露対策、❸のシックハウス対策)については次回で。
お楽しみに
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建築物省エネ法等の改正案の成立
今年は梅雨が異例の早さで過ぎ去り、6月末から猛暑日が続く月明けとなりましたが、皆様、お元気のことと拝察いたします。
令和4年もまだ半分が過ぎたところですが、コロナ禍の第7波の到来、長引くウクライナ侵攻、モノや人件費の値上げラッシュ、7月8日には本欄で取り上げるには、はばかれるような事件まで起きてしまいました。今のこの日本でこんな事件が起きてしまうとは……、残念でなりません。
誰もが感じていると思いますが、今は世の中が大きく変わっていく時代の転換期にあります。そして、その変化の幅と深さは想像以上のものがあるようです。一体、10年後の世界はどのようになっているのか? 見届けてみたいものですね。
さて、先月の本欄で、「家のあり様が変わってきている」「家に対して安全性は無論、居心地の良さや仕事も出来、趣味などを楽しめる場を求める人が増えている」と記しましたが、先月、「建築物省エネ法等の改正案」が成立し、2025年からは耐震性の高い、高断熱・高気密の「長期優良住宅」相当の仕様でなければ、住宅は建てられなくなります。このことは、家には広さが求められ、また耐震や省エネにおいて一層高性能化するということを意味します。
先々月の本欄では、建材や資器材の値上げラッシュで「新築住宅は高嶺の花となり、持てる人と持たざる人の格差が進んでいく」と記しましたが、値上げによる建築費のアップは変わらず続いています。そのような中での先の「建築物省エネ法等の改正案」の成立は、建築費のさらなるアップに拍車をかけるものであり、新築需要を減退させてしまうでしょう。
思うに、国はCO2削減を進める為、CO2の排出量の多い新築住宅を建てさせるのではなく、増える一方の空き家をリノベーションして住んでもらった方がCO2の排出量が少なく、空き家の利活用にもなるので、そのように誘導しているのではないか、と勘ぐってしまいますね。
いずれにしても、誰にとっても先々の見通しの付きにくい世の中です。これからは過去とはまったく違うという危機感を持って、何事も臨んでいかなければいけませんが、他方、変化の時代はチャンスの時代でもある、と言います。変化にうまく乗りチャンスを掴んでいきたいものです。
最後に火災保険について、10月から1割強の値上げが予定されていると、本欄の4月号で記しましたが、保険屋さんの説明を聞いたところ、1割強ではなく倍近い値上げになるものもあるそうです。
火災保険の更新がある方はご注意ください。
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「居心地の良さ」とは
今年も、先月末から今月初めにかけて夏日が続き、まるで梅雨入り前に夏が来たような天候がここ2,3年続いていますが、皆様はお変わりございませんでしょうか。
懸案のコロナ禍ですが、3月21日にまん延防止等重点措置が解除されて以降、人出で賑わった5月の連休や6月1日からの外国人の入国制限緩和などにより、感染のぶり返しが予想されていました。
この原稿を書いている6月10日時点では、東京都の感染者数は緩やかに減少を続けており、社会・経済も段階的に日常生活を取り戻しつつあるように感じられます。このまま収束してくれれば良いのですが、この災厄で、暮しも仕事の仕方も変わってしまったように感じます。
特に我々の住宅産業界に関わることで言えば、「家に居ることが多くなり、家のあり様が変わってきている」という変化です。コロナ前と変わり、会社や飲み屋さんなどにいる時間が少なくなった分、家に長く居るようになったので、家に対して安全性は無論、居心地の良さや仕事も出来、趣味などを楽しめる場を求める人が増えているようです。家に仕事や趣味の場を求めるのは今に始まったことではありませんが、「あれば良いな」が「必須」となってきたということだと思います。
「居心地の良さ」というのは主観的な感性に関わることであり、十人十色、規格住宅ではなく注文住宅でなければ出来ないことです。「住む人」は自分が求める暮らしのイメージや要望を「つくる人」に伝え、「つくる人」はそれを受けとめ、専門家として最善の案を提案する、そのやり取りを繰り返すことにより「住む人」が居心地の良いと思える家が出来上がっていきます。
この先、デジタル化が進み、家のつくり方がどのように変わっていっても、家は社会生活を営む拠点であり、日々の暮らしの場であることに変わりはありません。家に居て心地よさや自分らしさが感じられることは大事なことであり、それが家をつくる真の価値だと思います。
私ごとですが、この度自費出版で「家づくりの要諦」―10年経って建てて良かったと思える家を―という本を書きました。住宅・建設業を生業として40数年、私の簡単な経歴とこれまで培った住宅への思いを綴りました。90数ページの短い本ですが、ご興味のある方はご連絡を頂けたら送らせていただきます。もちろん無料です。(笑)
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続く値上げラッシュ!
薫風爽やかだった季節からそろそろ梅雨に入るのでしょうか。
皆様、お変わりありませんでしょうか。
コロナで冷え込んだ景気も、この時期の気候のように暖かくなって欲しいところですね。
さて、以前から食料品や日用品、ガソリンや木材などの値上げが気にはなっていましたが、新年度に入った先月(4月)以降、住宅・建設関連の主だったメーカーから資材、建材、内装材、住設機器などの値上げ通知が相次いで発表されています。
原因は長引くコロナ禍やウクライナ情勢による工場の稼働停止や減産、燃料費の高騰、物流網の停止などですが、いずれも一時的なものではなく、今後も続く気配が濃厚です。
長年、住宅・建設業界に身をおいてきましたが、今回のような広範囲で大幅な値上げラッシュや品不足による納期の遅延は経験したことがありません。
業界では値上げによる利益の減少や納期遅延による代金受領の遅れなどにより、資金力の乏しい会社の破綻なども、既に起きているようです。
察するに値上げによる工事費のアップは少なくとも工事費の10%以上、納期はモノによっては3〜4ヶ月遅れのものも出てきています。
従前からの業界の課題である人手不足と高齢化なども鑑みると、建物づくりが危機的な状況になってきているのではなどと感じてしまうほどです。
家のリフォームなどをお考えの方は住宅会社とコストや工期など慎重に打合せをして、材料や機器の手配は早め早めにすることをお勧めします。
令和も4年目に入っていますが、住宅には耐震性はもちろん省エネ性や耐災害性、ITに対応したスマート化など高性能化がますます求められるようになっています。
その分、建築費は上がるわけですが、そこに今回の値上げが加算されてくると、新築住宅は高嶺の花となり、持てる人と持たざる人の格差が進んでいくことになります。
持たざる人は賃貸暮らしか、中古住宅を購入しリフォームするかのいずれかになってくる。
今だに新築持ち家志向の強いわが国ですが、賃貸派、中古住宅派が増え、住まいへの意識も多様化していくでしょう。
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