2022.12.17
staff
都市木造につて
こんにちは。中野区の工務店、小河原建設の谷内です。
今回は都市部で求められる木造の防耐火性能についてお話したいと思います。
木材の短所として鉄骨造やRC造とくらべて『燃える』といデメリットがあるイメージが有るように言われます。しかし、実際、木は自分自身だけでは燃える事はなく、周りから熱をもらって、初めて燃える材料です。
熱をもらい、自分自身が持っている水分がなくなり、260℃に達すると可燃性ガスを出し燃えると言われています。
建物の中には沢山の可燃物があり、そこに着火し燃え拡がり、火災につながるケースが多く、昔の木造住宅は防火・耐火に関する工夫がなされていなかったため燃えやすいというイメージが強くなっているのだと思います。
国が行ている実験でも、『木は燃えると、表面が炭化し断熱層になるため、火が燃え拡がりにくい材料(ゆっくり燃える材料)』と言われています。今まで短所だと思われていた部分が、考え方を変えれば実は長所ともなるので、それを考えると木材利活用の可能性が広がることもあって、さまざまな法改正により、木造を促進する法律が出てきています。
これらを考えていくと、木造の建物に必要な防耐火性能として、
①構造躯体:燃え抜けない、燃えて壊れない
②内装:燃えない、燃え拡がらない
③収納可燃物:燃えない、燃え拡がらない
という事を考える必要があります。
上記を意識して、火災が起きた時に沢山燃えないように制御していく事が建築基準法でも定められています。
準耐火建築物・耐火建築物等、今では木造でも沢山燃えない建物がつくれるようになってきています。木造の可能性がどんどん広がっているので、これから街並みに木造が増えて行く事を考えると、とても楽しみです。
以上、住宅事業部 谷内でした。