令和の時代に求められる住まい 前編
梅雨が始まる前に夏が来たような陽気になっていますが、皆様いかがお過ごしでしょうか。
先日の弊社「設立50周年感謝の集い」には大勢の方々にお越しいただき、盛会とすることが出来ましたのは嬉しい限りです。
ご参加戴けました皆様には誌面をお借りして厚くお礼申し上げます。ありがとうございました。
さて、日本が世界でも例のないスピードで超高齢化社会となっていることは御存じの通りであり、平成から令和に変わったからといって少子高齢化の勢いは変わらず、スピードは増すばかりです。
現在での日本人女性の平均寿命は87歳、男性は81歳ですが、いずれ女性は90歳を越えると予測されています。
「人生100年時代」が現実味を帯びてきています。
そこで今回は令和の時代に求められる高齢者の住まいについて今号と来号で考えてみたいと思います。
―戦後の住宅の変遷―
敗戦により焼土と化した国土を復興するため、戦後はバラック住宅の供給から始まりました。
そして住宅は「供給するもの」から「販売するもの」という概念のもと、ハウスメーカーが現れ、工業化住宅(プレファブ住宅)の販売を始めたのが昭和30年頃のことです。
当時は「もはや戦後ではない」と云われ、奇跡の復興に向け日本中が邁進し、不足していた住宅の供給が国策として進められていました。
質より量が求められ、住宅不足を解消すべく、日本中の都市に住宅が供給されていったのが昭和の時代といえます。
しかしその小ささ故に欧米人からラビットハッチ(ウサギ小屋)と揶揄された住宅は、冬が寒い無断熱・地震に弱い低耐震住宅で段差があちこちにあるバリアー住宅でもありました。
往時は基礎に鉄筋が入っているなど珍しく、ブロックを基礎代わりにしているものも見受けられ、コンプライアンス(法令遵守)などという言葉がまだなかった時代です。
そして平成の時代に入り、阪神淡路大震災や姉歯問題、環境意識の高まりなどにより、日本の住宅は耐震性や省エネ性など性能面では大きく向上しました。人の長寿化に合わせるように住宅の長命化も進み、キチンとしたメンテナンスを行えば半世紀以上使用することが可能になってきています。スクラップ&ビルトからストック市場の形成、流通の環境整備が行われてきたのが平成の時代といえるでしょう。
そろそろ紙面が尽きてきたようです。
この続きは次号にて。
小河原建設のイベント情報はこちら
https://www.ogawara.co.jp/event/