建築物省エネ法等の改正案の成立
今年は梅雨が異例の早さで過ぎ去り、6月末から猛暑日が続く月明けとなりましたが、皆様、お元気のことと拝察いたします。
令和4年もまだ半分が過ぎたところですが、コロナ禍の第7波の到来、長引くウクライナ侵攻、モノや人件費の値上げラッシュ、7月8日には本欄で取り上げるには、はばかれるような事件まで起きてしまいました。今のこの日本でこんな事件が起きてしまうとは……、残念でなりません。
誰もが感じていると思いますが、今は世の中が大きく変わっていく時代の転換期にあります。そして、その変化の幅と深さは想像以上のものがあるようです。一体、10年後の世界はどのようになっているのか? 見届けてみたいものですね。
さて、先月の本欄で、「家のあり様が変わってきている」「家に対して安全性は無論、居心地の良さや仕事も出来、趣味などを楽しめる場を求める人が増えている」と記しましたが、先月、「建築物省エネ法等の改正案」が成立し、2025年からは耐震性の高い、高断熱・高気密の「長期優良住宅」相当の仕様でなければ、住宅は建てられなくなります。このことは、家には広さが求められ、また耐震や省エネにおいて一層高性能化するということを意味します。
先々月の本欄では、建材や資器材の値上げラッシュで「新築住宅は高嶺の花となり、持てる人と持たざる人の格差が進んでいく」と記しましたが、値上げによる建築費のアップは変わらず続いています。そのような中での先の「建築物省エネ法等の改正案」の成立は、建築費のさらなるアップに拍車をかけるものであり、新築需要を減退させてしまうでしょう。
思うに、国はCO2削減を進める為、CO2の排出量の多い新築住宅を建てさせるのではなく、増える一方の空き家をリノベーションして住んでもらった方がCO2の排出量が少なく、空き家の利活用にもなるので、そのように誘導しているのではないか、と勘ぐってしまいますね。
いずれにしても、誰にとっても先々の見通しの付きにくい世の中です。これからは過去とはまったく違うという危機感を持って、何事も臨んでいかなければいけませんが、他方、変化の時代はチャンスの時代でもある、と言います。変化にうまく乗りチャンスを掴んでいきたいものです。
最後に火災保険について、10月から1割強の値上げが予定されていると、本欄の4月号で記しましたが、保険屋さんの説明を聞いたところ、1割強ではなく倍近い値上げになるものもあるそうです。
火災保険の更新がある方はご注意ください。
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